かもろぐ

スクラムマスターとしての学びを発信

【イベント】PxTXに参加してチームについて考えてみた(その3)

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【イベント】PxTXに参加してチームについて考えてみた(その2) - かもろぐの続きです。

 

目次

 

Well-being × Team 持続的な成果を生み出す

この時点で時刻は14時、ついに空腹に耐えきれず一度退出することに。。

詳細は不明なのでグラレコと気になったTweetを貼るのみとさせていただきます。

 

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参考になりそうなTweet

 Innovation × Team イノベーションを科学する

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 これもまた登壇者が豪華なこと。。

 

東京大学 馬田隆明さん
ミラティブ 赤川準一さん
Google人事部 河村 大督さん

進行は
リクルートワークス研究所 野田稔さん

 

最初のテーマは野田さん曰くイノベーションのカギとなる「自主・自律・自分の頭で考える」について。

Googleでは主体性は採用基準の重要な要素だそうで、どの方も答えを与えるのではなく自分で考えるように仕向けることを大事にしていました。アオアシというサッカー漫画でも「自分でつかんだ答えなら一生忘れない」という名言があり、今後は自ら答えを見つけるために組織でも個人でもどうサポートできるかが大切になってくると思いました。

 

話は河村さんの所属するGoogleの話へ。Googleの取り組みなどは書籍や

Google re:Workで公開されていますが、社員が語るとあってゲストの皆さんも興味津々でした。

Googleのミッションは「世界中の情報を整理して、良い世の中を作ること」。

これは全社共通ですが、部門ごとでもチームごとでもミッションを設定しているそうです。

 Googleと言えばOKRも有名ですが、違いとしてはOKRは四半期に一度で、ミッションはOKRよりもう少し大きな意義の部分を明文化するのだとか。

 

2つ目の透明性を担保としてtgifという経営陣自ら社員に現在の状況を説明する時間があるそう

8万人いるということを考えるとすごいというか他の企業はやらない言い訳できないですよね。。これにはゲストの皆さんも驚いていましたね。

 

社員の声については「全社満足度調査」を年に一回やっており、仕事は楽しいか、上司は自分を助けているか等について率直にFBするようです。またもらったFBを基に上手く行ってること/いってないことを列挙し3つに絞り込んで改善するとのことでした。

社員がマネージャーを評価する役割を持っているので、FBに答えないといけないそうで、Googleさんは文化を形骸化させないための仕組み作りが上手いなと思いました。

 

話題は文化を作るうえで何をしているか、大事なことは何かという話に。

印象的だったのは赤川さんの「お風呂の時間」発言。確かに自分も歩いてる時が一番アイデアが浮かびます。きっとゆとりというのは時間的だけではなく精神的な意味合いも大きいのでしょうね。

 

ここで野田さんのイノベーションを起こすには「いい意味での成熟」が必要という話に。

 ここでいう成熟とは
・周囲を助ける
・誠実(自分でやりがいを見つける)
スポーツマンシップ
・思いやりと責任
・オーナーシップ

を備えていることでこれらを体現した少しの行動が大きな効果をもたらすとのこと。

 最後、心理的安全性の話があがったのですが、赤川さんの「上司もさらけ出せる環境が必要」という発言は斬新でした。確かに今まで語られてきた心理的安全性は部下よりの視点が多く、上司は部下がさらけだせるように~という文脈で聞くことが多かったと思います。一方で上司自身も自分をさらけ出せないと部下もさらけだせないしなとも思い、新たな視点を得ることができました。

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【イベント】PxTXに参加してチームについて考えてみた(その2)

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【イベント】PxTXに参加してチームについて考えてみた(その1) - かもろぐ の続きになります。

 

目次 

 

 Fan × Team ファンを作るチーム論

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パワーワード連発のセッションでした、wどのセッションも魅力的かつ刺激的でしたがあえて一番を上げるとすればこのセッションです。

 

KITEさんが挨拶代わりにダンスを披露し大盛り上がり。

 場が温まったところでセッション開始。

最初はチーム作りのポイントについて

亀田さんは「相手の出した答えが自分が望んでいたものと違うときはどうします?」と聞かれ上記のTweetのように「間違っていると思っても否定しない、仮に間違っても自分も共犯になって距離縮まるしね」とさらっと言っておりかっこよかった。

 

 KITEさんは「距離感」を大事にしていてダンス、遊びを一緒にしていく中で 縮めていくと言っていました。3者とも相手の身になって行動するスタンスを大事にしているなと感じました。

そんな中でこんな話が

 パワーワードその1「ありがとうとごめんなさいでここまで来た」

 聞いた瞬間ヘドバン並みに首を縦に振りながら気づいたらノートに3回書いていました笑。感謝と謝罪はほんとに大事。

 

アーティストの意見とクライアントの要望がまったく異なるときはどうします?という質問には「両方のいいところ取りをする」というシンプルな答えが。
パワーワードその2「初期衝動に勝るものなし」
言うは易く行うは難しなんですが、何より意見の衝突をポジティブに捉えているのが素敵だなと思いました。
 これは加地さんも同じで思い通りにならないことを「制約」と捉えむしろよりプラスにしようとしているそうです。
仕事をしていたらほぼ必ず自分の思い通りにならない現象が発生すると思うのですが、それをマイナスと捉えるかプラスへ捉えるか、 セッションを見ていて心持ちを問われた気がしました。
 
とはいえ自分のやりたいことを通したいのは間違いなく、そのためにも仲間を増やしたほうがいいという話に。
 とくに亀田さんの「チームって色々あるよね」という一言にはハッとさせられました。
例えば開発者のみんなもチームだし、上司もチーム、なんなら役員も会社というチーム、要は敵対関係でとらえるのではなく仲間として見るということ。これは素敵な発想だなと思いました。
 パワーワードその3「上司もチーム」
 
セッションも終盤に入り「結果が伴わない時どうふるまうか?」という話に。
 KITEさんも亀田さんも「弱気な面を見せない、言わない」という点で一致していました。とはいえ弱さを見せないのは仕事の核となる部分に限る、逆に核でない部分では弱さをさらけ出すようにしているとのこと。心理的安全性が叫ばれる中、この考え方はとても重要だなと思いました。
ここで加地さんから名言が。
 パワーワードその4「負け顔を持ってない人は売れない」
 
加地さんの話に呼応するかのように亀田さんからも名言が。
パワーワードその5「永遠の中御所でいる」 
こういうキラーワードをさらっと言えるのが亀田さんの魅力なんでしょうね。
最後のメッセージも皆さん素敵で何時間でも聞いていたいセッションでした。
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Performance × Team ハイパフォーマーの再現性

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 このとき13時、「再現性」は気になるワードだったので鳴りまくっているお腹を必死に抑えセッションに集中。

 

まずはハイパフォーマーが集まる組織やチームの特徴というテーマで。

Gallup Japanの平田さんはハイパフォーマンスな組織の特徴として

 ・向かっているゴールが明確であること

 ・適切な道具(物理面、精神面を含め)が揃っていること

を挙げていました。

一方セールスフォースの伊藤さんによるとセールスフォースでは目的がぶれないようにV2MOMという手法を採用しているそう。

 これはアジャイル開発のプラクティスでよく使われるインセプションデッキに近いなと思いました。

blog.nextscape.net

 またハイパフォーマンスなチームの特徴として以下の4つが挙げられました。

 ではハイパフォーマンスなチームを作るうえで大事なことは何か。心理的安全性、マネージャーの存在がキーワードに。

 セールスフォースはナレッジの共有化を図るためにハイパフォーマーなメンバーにハイパフォーマンスの要因をパワーポイントなりでまとめてもらうとのこと。

お腹のすき具合がMAXになり流れを見失う場面がありましたが、終始心理的安全性をキーワードに安全性を確保するうえでマネージャーはどうあるべきか、組織としてマネージャーをどう支援するかという話で盛り上がりました。

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【イベント】PxTXに参加してチームについて考えてみた(その1)

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先日7/5にアトラエさん主催のPxTXに参加してきたのでその内容をレポートしました。(色んな方のTweetを引用させていただいたりしながら内容を整理していたらだいぶ長くなったので3編に分けてお届けしようと思います) 

※数多くの皆様のTweetを引用させていただきました、この場を借りてお礼を申し上げます。

目次

 

PxTXとは

「People × Team Experience」、チームに関するカンファレンスです。

後で紹介していますが、元日本代表監督の岡田武史さんからメルカリの小泉文明さんなど業界関係なく様々な方の登壇セッションやワークショップがありました。

詳しくは↓↓

https://wevox.io/pxtx

 今回は基本的にセッションを聞いていたのでその内容をまとめました。大まかな内容はグラレコでまとまっているので(それにしてもこの短時間でこれだけの情報の整理と視覚化できているな。。)そちらを見てもらえたらと思います。

Sports × Team 勝つチームの特徴

 いやあ初っ端からテンションが上がってしまいました。

結局は自律しているチームが長期的な視点に立ったうえでの土壌になっている、スポーツでもビジネスでも考えないといけない要素は同じなんですね。

 

では自律的になるにはどうするか、それは理念や価値観、目的が浸透すること、浸透させるにはアティチュード、つまり日ごろの行動や振る舞いが理念と一致しているかという話に。

 

その後はリーダーシップの在り方になったのですが個人的には中竹さんの

「考えたことがない選手にいきなりすべてを任せても厳しい。」というフレーズはとても印象に残りました。
「裁量を任す」という名でサポートせずにいるのは「丸投げ」と何も変わらない、状況・能力に合わせて適切な粒度で支援することが大切なんだと思います。
ゲストの中竹さんもセッションの中で支援に関してはかなり熱を込めて話していたのが印象的でした。
スクラムマスターとしてチームに問いを投げている身として首を激しくふりながら聞いていました笑。
 

また全体を通して岡田さんのリーダーシップの在り方、組織の考え方もとても素敵でした。

 最後に一言ずつ色紙にメッセージを書いてもらうコーナーがあったのですが岡田さんの「自分が正義ではない」にはハッとさせられました。

 

初回から頷きすぎて首がもげそうになりました。

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 Product × Team 最高のプロダクトが生まれる瞬間

プロダクト開発に関わるものとして一番聞きたかったセッション、モデレーターは及川さん(ほんと豪華なメンバーだったなあ)

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のっけから最高のプロダクトを生むのに必要なことに関する話に。

 特に深津さんの「エコシステム」というメタファーは弊社が開発するサービスが「大樹」なこともあってとても興味深かったです。

プロダクトの定義が3者3様だったので、それぞれの視点から異なった意見が出るのが面白いなと思いつつ、若干こんがらがる時もありました、まあそれを含めて多様なんでしょうね。

 

続いて登壇者の失敗談話に移りました。

 渡邊さんの話はまさに「銀の弾丸はない」でしたね。結局はコンテキストと目的から都度適切なメソッドを取り入れることなんでしょうね。

 

最後チームづくりの話では「リスペクト」「多様性」などがキーワードに。

 多様性というすぐに「多様性は大事」という話になりがちですが、目的やフェーズによって必要性は変わってくるなあと思いました。

つまりアウトプット量を上げるという目的に おいては多様性というのはボトルネックになりやすですが、アウトカムを上げるうえではむしろ大切になってくる。

そのためアウトプット量がアウトカムに直結するフェーズなのか、直結しない不確実なフェーズなのかを考えることこそが大事なのかなと。

 

 最後、深津さんのキングダム自問形式にはぐっときました。

 ここまでで元取れた気分です笑笑

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